プログラミングを独学で学ぶのは難しい？やめとけと言われる理由とは

2024年10月31日

「プログラミングを独学で学ぶのは難しい」「やめとけ」といった声を耳にすることは少なくありませんが、それは一体なぜでしょうか。プログラミングの独学には多くの課題が伴い、そのうち挫折してしまう人も少なくありません。

本記事では、独学が難しいと言われる具体的な理由や失敗しやすいポイント、効率よく学習を進めるための方法について解説します。さらに、独学でプログラミングスキルを習得したい方が、途中で諦めないためのコツも紹介していきます。独学を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

なぜプログラミングの独学はやめとけと言われるのか？

理由1：高い挫折率

プログラミング独学の最大の壁は「挫折率の高さ」にあります。統計によると、独学でプログラミングを学び始める人の約90％が挫折するというデータもあります。これはプログラミングの学習が非常に時間と忍耐を必要とするからです。

独学で学ぶ際には、教えてくれる講師もおらず、疑問を解決できる環境も整っていないため、初学者は一度壁にぶつかるとモチベーションが低下しやすく、次第に学習を継続できなくなることが多いです。

理由2：独学で転職に成功する割合は低い

プログラミングを学ぶ理由として「転職をしたい」という動機を挙げる人は多いですが、独学のみでエンジニア職に転職を成功させる割合は極めて低いと言われています。

転職市場においては、独学のみで学習したスキルセットや経験では企業に評価されにくいため、スクールや大学で学んだ人に比べてハードルが高くなりがちです。また、ポートフォリオや実績が不十分だと採用を見送られることも少なくありません。

理由3：転職後の給与ややりがいに差が出やすい

独学でスキルを身につけて転職に成功した場合でも、企業からの評価はスクール卒業者や実務経験者に劣ることが多く、給与ややりがいに影響を及ぼします。

たとえば、企業によっては、独学者は「即戦力でない」と判断されて、見習い期間が長くなったり、給与が低く設定されることがあります。また、独学で学んだ知識のみでは現場での実践力が不足していると感じ、やりがいを見出しにくいという声もあります。

理由4：学習内容の選択と進め方が難しい

プログラミングの独学では「何を」「どの順序で」学べばよいかが分かりにくいです。独学を進める手法として、インターネット上で見つけた教材に沿って勉強しますが、学習内容が偏ってしまったり、理解が浅いまま次に進んでしまうことが多く、挫折の原因となります。

たとえば、Web開発の道に進みたい人がデータサイエンスの教材に取り組むと、目標と学習内容がずれてしまうため、やる気を失うことが多いです。

独学でよくある失敗とその回避策

よくある失敗1：学習計画がないまま進める

プログラミングの独学を始めた人がまず陥りやすいのが、学習計画を立てずに勉強を始めてしまうことです。

最初のうちは「コードを書いて動かせば楽しい」と感じますが、基礎が不足した状態で進むと、徐々に難易度が高まるにつれて学習効率が低下します。何をどの順序で学ぶかが不明確なため、学習が迷走しがちです。

回避策：目的に合わせた学習計画を立てる

プログラミングを学ぶ目的を明確にし、それに合わせた学習計画を立てましょう。たとえば、Web開発を目指している場合は、HTMLやCSSの基礎を抑えたあと、JavaScriptやフロントエンドのフレームワークを学ぶといったステップを踏むのが効果的です。

スケジュールを決めることで進捗が見えやすくなり、挫折しにくくなります。まずは「1ヶ月で基礎文法を習得」「3ヶ月で簡単なアプリ作成」など、短期・中期の目標を立てると学習がスムーズです。

よくある失敗2：エラー解決に時間がかかる

プログラミングの独学でのつまずきの原因として多いのが、エラーが発生した際の対処です。特に初心者は「エラー解決の方法が分からない」「原因が特定できない」といった状況に陥り、行き詰まってしまいます。エラーの対処に時間がかかることで、次第にやる気を失ってしまうことも多いです。

私自身、学習当初はひとつのエラーに一日、一週間以上かけてしまうこともありました。自分では解決策を見出せず、インターネットで調べたり、本屋で解決策を探したりしましたが、『たったこれだけのことにどれだけ時間かけるんだ』『なんのために勉強してるのか』とモチベーションが低下した時期がありました。

回避策：エラー解決に役立つリソースを活用する

独学では、解決できないエラーに出会ったときにQ&Aサイトや検索を使って答えを見つけるスキルが求められます。特にStack OverflowやQiitaといったコミュニティサイトには、エラー解決のヒントや他の独学者の解決方法が豊富に掲載されているため、困ったときに頼れる存在です。

また、オンラインプログラミングスクールには、チャットサポートやメンター制度があるものもあり、エラーの原因を早期に解消できる点が独学と異なる魅力です。

学ぶ前に知っておきたい勉強法と教材

勉強法1：手を動かして学ぶ

プログラミングの習得には、手を動かして「実際に書いてみる」ことが何より重要です。多くの独学者がテキストの読み込みや動画講義だけで学習を進めがちですが、コードを自分で打ち込み、実行結果を確かめるプロセスを繰り返すことが理解を深めます。特に、初学者は簡単なコードから段階的に挑戦し、動かしてみる経験を積むことが大切です。

勉強法2：プロジェクト型学習で実践力をつける

理解を深めるためには、基礎文法を学んだら実際のプロジェクトを作成してみるのが効果的です。最初は、簡単な電卓やToDoリストなどの小規模なアプリを作るところから始めましょう。これにより、プログラミングの応用力が身につき、独学であっても「自分で作り上げる力」が養われます。

独学でのゴールとは？挫折しないための目標設定

目標設定が重要な理由

独学でプログラミングを学ぶ際には、最初に「ゴール」を明確にしておくことが大切です。目標がないまま勉強を進めてしまうと、やがて「何のために学んでいるのか」が不明確になり、途中で投げ出してしまうこともあります。明確な目標を立てることで、学習を続けるモチベーションが生まれ、進むべき道が明確になります。

まずは短期的な目標を設定し、それを積み重ねることが重要です。小さな成功体験を積むことで達成感を得られ、それが次の学習への意欲につながります。自分なりの目標設定をすることで、学習が楽しく感じられ、結果として挫折を避けることができます。

初心者におすすめの目標設定例

具体的な目標を持つことで、学習内容が定まり、結果的に学習の効率も上がります。以下は初心者におすすめの目標設定例です。

1ヶ月以内の目標：変数や関数、ループなど、基礎的な構文を理解し、簡単なプログラムを作成する
3ヶ月以内の目標：HTMLやCSS、JavaScriptなどを用いて、WebサイトやWebアプリの基本を理解し、ポートフォリオに載せるための作品を作る
6ヶ月以内の目標：プログラミングを用いた簡単なシステムやWebアプリケーションを構築し、転職やフリーランス活動に役立つレベルのポートフォリオを完成させる

独学でも挫折しないためのモチベーション維持法

ポイント1：学習の成果を可視化する

独学でプログラミングを学ぶ際、学習の成果を実感できるように記録を残すことがモチベーションの維持に役立ちます。たとえば、GitHubでプロジェクトの進捗を公開したり、SNSで学習の進行状況をシェアするなどが効果的です。進捗状況を可視化することで、自分の成長を感じやすくなり、次の学習に向けての意欲がわきやすくなります。

ポイント2：仲間を見つけて切磋琢磨する

SNSやDiscordなどでプログラミング学習仲間を見つけると、独学でも心強く学習を進められます。プログラミング学習者向けのコミュニティに参加すれば、他の独学者と進捗を共有したり、悩みを相談し合ったりすることで学習のモチベーションを保ちやすくなります。また、オンラインプログラミングスクールではメンターや同じ学習目標を持つ仲間と学ぶことができ、学習の孤独感を和らげられます。

ポイント3：目標達成後の未来を想像する

独学を進めるにあたって、「プログラミングができるようになった後の未来」を想像することもモチベーション維持に効果的です。たとえば、エンジニアとして転職したときのキャリアビジョンや、将来自分で開発したサービスをリリースしたときの喜びなどをイメージすると、学習への意欲が湧きやすくなります。明確な将来のビジョンを持つことで、途中で困難に直面しても「頑張ろう」という気持ちを持ち続けられます。